Booker Prize 2026
ブッカー賞 2026 最終候補(ショートリスト)
6作の中から、2026年11月9日に受賞作がひとつ選ばれます。日本の読者がまず知りたいのは、どれが日本語で読めるのか、ということでしょう。
このサイトの小説 · 第1作 日本語版
リミナル・フィクション ― 世界のはざまの列車
日本語版
エリオが目を覚ますと、そこは走り続ける列車の中。どうやって乗ったのか思い出せず、ポケットは空で、切符には「行き先:不明」とだけある。窓の外は静かな田園から、ありえない夢の風景へと変わっていく。記憶のかけらを拾い集めながら、「自分はなぜここにいるのか」を組み立て直していく幻想ミステリーです。Kindle Unlimited対象。
結論
ブッカー賞 2026の最終候補は、2026年9月22日に発表された次の6作です:The End of Everything, The Disappearers, Black Bag, May We Feed the King, The Things We Never Say, John of John。受賞作は2026年11月9日にロンドンで発表されます。2026年10月1日時点で、最終候補作・一次候補作のいずれにも邦訳はまだ出ていません。ただし、ダグラス・スチュアート(『シャギー・ベイン』)、マーロン・ジェイムズ(『七つの殺人に関する簡潔な記録』)、エリザベス・ストラウトのように、過去の作品が日本語で読める作家もいます。以下、各作品の内容と、日本語で読める既訳作品をまとめました。
どのブッカー賞? このページで扱うのは、英語で書かれた長編小説に贈られるブッカー賞(The Booker Prize)で、受賞作は毎年11月に発表されます。英語に翻訳された作品が対象で、5月に発表される国際ブッカー賞(International Booker Prize)とは別の賞です。また、1989年に『日の名残り』で受賞したカズオ・イシグロは、2026年の候補には入っていません。邦訳のタイトルは、日本語版を確認できたものだけを載せています。
-
The End of Everything
最終候補 邦訳なし(2026年10月時点)イギリスが静かに崩れていくなか、フィリップ・テナントは叔母とともにケント州の海岸で漂着物を拾って暮らしている。そこへ、何かが説明もなく「到来」する。作者は81歳、2022年には自らブッカー賞の審査員も務めた英国SFの大家です。終末を天気の話のように淡々と、斜めから書きながら、設定から想像するよりずっと人間への思いやりに満ちた小説です。
M・ジョン・ハリスンの既訳作品には、ダークファンタジー『ヴィリコニウム パステル都市の物語』があります。
確認した情報源: 紀伊國屋書店:ヴィリコニウム パステル都市の物語, The Booker Prizes:2026年 一次候補(ロングリスト)
-
May We Feed the King
最終候補 邦訳なし(2026年10月時点)名前のない中世の宮廷で、王であることを望まない王が描かれる一方、現代では学芸員が歴史的な宮殿の部屋をしつらえている。二つの時間が切り替わりながら進む構成です。作者レベッカ・ペリーは詩人で、これが初めての長編。7月にはウォーターストーンズ新人小説賞を受賞しました。読者をわざと迷わせ、読み返すほど報われるタイプのパズルのような小説です。
確認した情報源: Literary Hub:2026年ブッカー賞 最終候補, The Booker Prizes:2026年 一次候補(ロングリスト)
-
The Things We Never Say
最終候補 邦訳なし(2026年10月時点)マサチューセッツ州の平凡な歴史教師アーティ・ダム。何不自由ない暮らしの裏に、誰にも話したことのない絶望を抱えている。ストラウトの11作目の長編で、ブッカー賞の候補になるのは3度目です。静けさの一歩手前まで抑えた筆致で、まさにその静けさの中に力がある。『オリーヴ・キタリッジの生活』や「ルーシー・バートン」の連作が好きな読者なら、迷わず手に取りたい一冊です。
この作品の邦訳はまだありません。エリザベス・ストラウトの既訳作品には、2026年8月に出た『海辺のルーシー』(早川書房、小川高義訳)などがありますが、これは別の作品(原題 Lucy by the Sea)です。
確認した情報源: 丸善ジュンク堂:海辺のルーシー(早川書房、2026年、小川高義訳), Literary Hub:2026年ブッカー賞 最終候補
-
John of John
最終候補 邦訳なし(2026年10月時点)美大を出たばかりのジョン=カラム・マクラウドが、風の吹きすさぶ信仰深いハリス島に戻り、捨ててきた生活と向き合う。父と息子、信仰、芸術と風景、そして秘密を抱えて生きることを描いた長編です。スチュアートは2020年に『シャギー・ベイン』で受賞しており、本作はその家族と恥と暴力の掘り起こしを、グラスゴーの集合住宅からヘブリディーズ諸島へ移したものと言えます。
ドイツ語・イタリア語・オランダ語などでは既に翻訳が出ていますが、日本語版は確認できませんでした。ダグラス・スチュアートの既訳作品:2020年のブッカー賞受賞作『シャギー・ベイン』(早川書房)。
確認した情報源: BookLive!:ダグラス・スチュアート『シャギー・ベイン』, ダ・ヴィンチWeb:ブッカー賞歴代受賞作一覧, Literary Hub:2026年ブッカー賞 最終候補
-
The Disappearers
最終候補 邦訳なし(2026年10月時点)1980年代末のキングストン。芝居の稽古をしていた八人のゲイの男性たちが群衆に襲われ、その殺人が引き起こしていくものを小説は追っていく。600ページを超え、候補作の中でいちばん長い一冊です。2015年の受賞者が、受賞作『七つの殺人に関する簡潔な記録』で描いたジャマイカに再び戻ってきました。
マーロン・ジェイムズの既訳作品:2015年のブッカー賞受賞作『七つの殺人に関する簡潔な記録』(早川書房、2019年、旦敬介訳)。
確認した情報源: BOOK☆WALKER:七つの殺人に関する簡潔な記録(早川書房), Literary Hub:2026年ブッカー賞 最終候補
-
Black Bag
最終候補 邦訳なし(2026年10月時点)1960年代に実際に行われた実験がもとになっている。仕事のない俳優が、大きな黒い袋に入ったまま大学の講義に一学期間出席するよう雇われ、学生たちがどう反応するかが観察される。キャンパス風刺であり、ある種の恋愛小説でもあり、候補作の中でいちばん笑える一冊です。同じ題名のスパイ映画とは関係ありません。
確認した情報源: Literary Hub:2026年ブッカー賞 最終候補, The Booker Prizes:2026年 一次候補(ロングリスト)
予告編(30秒)
-
The Renovation
一次候補 邦訳なし(2026年10月時点)イタリアに亡命しているトルコ人女性ディララは、年老いた父のために浴室の工事を頼む。ところが職人たちが造ったのは、トルコの監獄の独房だった。それも模型ではなく本物で、扉は実在の監獄へと通じている。認知症、亡命、そして一つの家族が同時に抱えるさまざまな「囚われ」を描いたデビュー作。部屋がルールに従わなくなる小説が好きな人には、まずこれを。
確認した情報源: The Booker Prizes:2026年 一次候補(ロングリスト)
-
Switzy
一次候補 邦訳なし(2026年10月時点)引退した経営者デイヴィッドが、プライベートジェットでヨーロッパを横断し、チューリッヒの安楽死クリニックへ向かう。クラインは、成功も妥協も剥ぎ取ったあとに人生に何が残るのかを描く。最初は黒い笑いに満ちていて、やがて笑えなくなる。審査員は「哀歌のようで、とてもリアル」と評しましたが、どちらも当たっています。
確認した情報源: The Booker Prizes:2026年 一次候補(ロングリスト)
-
Helen of Nowhere
一次候補 邦訳なし(2026年10月時点)キャリアも結婚も失った大学教授が、田舎へ引きこもる。彼は作中でただ「男(Man)」と呼ばれる。140ページあまりと候補作の中でいちばん短く、キャンパス小説というより寓話に近い一冊です。一晩で読めて、そのあと一週間は誰かと議論したくなるでしょう。
確認した情報源: The Booker Prizes:2026年 一次候補(ロングリスト)
-
The Vivisectors
一次候補 邦訳なし(2026年10月時点)植物に覆い尽くされつつある崩れかけた大学町。不正を働く教授たち、過激な庭師たち、キャンセルカルチャーをめぐる争い、そしてその真ん中のどこかにある恋の物語。ゴシックで、にぎやかで、本当に奇妙な小説です。居心地のいいキャンパス小説への解毒剤のような一冊で、グロテスクなものが好きな読者には候補作の中の掘り出し物になるはずです。
確認した情報源: The Booker Prizes:2026年 一次候補(ロングリスト)
-
The Shadow of the Object
一次候補 邦訳なし(2026年10月時点)メキシコシティの病院で手術後の療養をしているフローラは、アンティークのおもちゃを集める年配のドイツ人女性ヴィルヘルミナと親しくなる。友情と喪失、そして本当に大切なものは物そのものではなく、物が落とす影の中にこそある、という考えをめぐる静かな小説です。
確認した情報源: The Booker Prizes:2026年 一次候補(ロングリスト)
-
The Palm House
一次候補 邦訳なし(2026年10月時点)古い友人どうしのローラとエドマンドは、ロンドン南部サザークのパブで長い夜を過ごし、世の中について語り合いながら、自分たちの悲しみのまわりをぐるぐると歩き回る。最小限で正確な文章で、審査員の言葉を借りれば、ヘンリー・グリーン以来の見事な会話。グウェンドリン・ライリーの8作目の長編で、ほとんどが会話でできた小説です。
確認した情報源: The Booker Prizes:2026年 一次候補(ロングリスト)
-
All Them Dogs
一次候補 邦訳なし(2026年10月時点)ダブリン西部のギャングの世界。トニー・ウォードと「フルート」・ウォルシュは人殺しも厭わない仕事仲間だが、互いに惹かれ合っていくことで、その仕事は厄介になっていく。候補者の中で最年少、28歳の作家のデビュー作です。表面は容赦なく残酷で、その下はやさしい。ギャング小説を避けている人にも、芯は恋愛小説として勧められます。
確認した情報源: The Booker Prizes:2026年 一次候補(ロングリスト)
よくある質問
読者からよく聞かれること
ブッカー賞2026の最終候補作は?
M・ジョン・ハリスン The End of Everything、マーロン・ジェイムズ The Disappearers、ルーク・ケナード Black Bag、レベッカ・ペリー May We Feed the King、エリザベス・ストラウト The Things We Never Say、ダグラス・スチュアート John of John の6作です。
ブッカー賞2026の候補作は日本語で読めますか?
2026年10月1日時点では、13作のどれも邦訳は確認できませんでした。ダグラス・スチュアートの『シャギー・ベイン』やマーロン・ジェイムズの『七つの殺人に関する簡潔な記録』など、過去の作品なら日本語で読めます。
ブッカー賞2026の受賞作はいつ発表されますか?
2026年11月9日、ロンドンで発表されます。
ブッカー賞と国際ブッカー賞の違いは?
ブッカー賞は英語で書かれた小説が対象で、11月に発表されます。国際ブッカー賞は英語に翻訳された作品が対象で、5月に発表されます。
